【集団感染、最多は「飲食店」】
いよいよアメリカ大統領選ですね。
結果が出てもすんなり決まるのか、
分断は緩和されるのかしないのか、
米中対立はどうなるのか……等々、
気になるところ満載です。
さて、アメリカ大統領選とは別に、
個人的に大変気になる調査結果が報道されました。
厚生労働省によれば、10月26日までに
全国各地で発生した新型コロナウイルスの集団感染は、
計1761か所に上りました。(10/30讀賣新聞オンライン)
最も多かった場所は「飲食店」の441か所。
政府が緊急事態宣言を全面解除した5月25日まではライブハウスなど、
それ以降は都市部の「夜の街」やカラオケ店などが多かったとのこと。
次いで、「企業や官公庁などの事業所」が379か所、
「福祉施設」が319か所、「医療機関」が307か所となっています。
実家が大衆食堂の私には、重くのしかかるニュースです。
一口に「飲食店」と言ってもさまざまですが、
飲食の時には当然マスクを外しますし、
同席者がいればその状態で話すこともあるでしょう。
店側も、お客さん側も、それぞれ要注意ということでしょうけど。
一時は落ち着いたかに見えましたが、
世界的にも感染者数は増加傾向にあり、
感染経路が分からない人も多く、
もちろん安心できる状況ではありません。
【感染防止と経済活動は矛盾しない】
10/11に放送された『NHKスペシャル 令和未来会議
「新型コロナの不安 どう向き合う?」』の中で、
20代~60代の500人に「いま自粛していることは?」と聞いた
番組アンケートの結果(複数回答)が紹介されました。
旅行……64%
外食・飲み会……63%
カラオケ……55%
屋内でのイベント・レジャー……52%
屋外でのイベント・レジャー……40%
感染防止のために3密(密閉・密集・密接)を回避するには、
当然の項目が並んでいると思いますが、
出演者の1人、聖路加国際病院感染管理室マネージャーの坂本史衣先生は、
(感染リスクをゼロにすることは困難という前提で)、
飛沫による感染が一番警戒すべきとわかってきたので、
移動中や行った場所での行動(大声で話し合うなど)に気をつければ、
どこに行っても、何をやっても、基本的にOK
というフェーズに入ってきた、と指摘していました。
さらに番組では、作家の真山仁さんが、
感染防止と経済活動を対立構造で捉えるのは間違いで、
制約された中でどう知恵を絞ろうか、
という方向にいかないといけないとコメント。
ほとんどの出演者が賛同していました。
“感染防止派”も、経済がどうなってもいいなんて思っている人はいないし、
“経済活動派”も、感染が広がってもかまわないなんて思っている人はいない。
感染防止と経済活動を、両立しえないと捉えるのではなく、
これまでわかってきた知見を活かして、上手にコロナと共存していく――。
まだまだ収束が見えないコロナ禍で、
まさに今、大事なメッセージだと私は受けとめました。