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情報は「かちもない」で判断しよう

【5つのポイントで価値を見極め】

前回の本欄で、トイレットペーパー買い占め騒動を取り上げ、
結局は情報を受け取る側がしっかりしないと、と申し上げました。

それなら、実際にどうすればいいのか。
今回は、「これはわかりやすい」と思った指針をご紹介します
(4/5付西日本新聞)。

情報に接した際に確認すべき点として、
以下の5つに注目しようというものです。

(1)書いた人は誰で、専門知識があるか。
   匿名だと無責任な発信の場合がある。

(2)違う情報を探し、比べる。
   特定の情報だけをすぐに信じてはいけない。

(3)元ネタは何か、根拠を示す文献がなければ、
   個人の考えで勝手に言っているだけの可能性がある。

(4)何のために書かれたか。
   商品やサービスを売る目的のことがある。

(5)いつの情報か。古い情報だと、
   現在では当てはまらない可能性がある。

(1)~(5)それぞれの頭の文字を取っていわく、「かちもない」。
これらが確認できなければ、情報として「価値もない」というわけです。

これは、健康情報を読み解く力「ヘルスリテラシー」の浸透に取り組む
聖路加国際大学教授(看護情報学)の中山和弘先生が提唱している考え方です。

もちろん、健康情報に限らず、
さまざまな情報に接する際の心構えとして、とても有効だと思いました。

新型コロナウイルスの感染が広がり続けている今、
みんなが不安に駆られるような状況では、
とかくデマによる被害で出やすいのは、過去にもたくさん例があります。
それが、根拠のない、いわゆる「コロナ差別」にもつながります。
なんとも愚かしいというか、やりきれない話です。

もっとも、本サイトをご覧いただいているみなさんは、
外国語や外国の文化に興味を持たれているぐらいですから、
複眼的、多角的に物事を見ることができる方々でしょう。

ただでさえたくさんの情報に接する機会が多いなか、
私も含め十分気をつけていきたいものですね。

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