【いくら上手にしゃべれても】
日経電子版「出世ナビ あしたのマイキャリア」で、
「外資系が欲しがる人材 英語より大事な3つの資質」という
気になる見出しの記事がありました(6/19付)。
英系人材紹介大手、ロバート・ウォルターズ・ジャパンの
ジェレミー・サンプソン社長の話です。
外資系企業で必要とされる人材の特徴は大きく以下の3点。
(1)スペシャリスト、専門家
日本の会社でよくある、一つの組織内でさまざまな仕事を
担当してきた、いわゆるジェネラリストではなく、
特定の分野で多くの経験や知見を持つ専門家が求められる。
(2)自立性があり、主導権がとれる人
コロナ禍で外資系企業では在宅勤務の比率が高い傾向にある。
指示されるのを待つのではなく、自身でモチベーションを感じ、
自ら進んで行動するような人が好まれる。
(3)コミュニケーション力が高い人
オンラインでもリアルでも、自分が伝えたいことをしっかりと説明でき、
同僚と信頼関係を築けることが重要。
もちろん多様な人材が働く外資系企業では英語力も大事なんですが、
サンプソン社長によれば、たとえ日常会話レベルの英語力でも、
自分の言いたいことをはっきり表現し伝えることができれば問題ないそうです。
「外資系企業で働くには英語が大変流ちょうでなくてはならない」
と思われがちですが、必ずしもそうではなく、
しっかりと意思疎通できることが重視されているとのこと。
もしここでちょっと安心した英語学習者がいらっしゃったら、
それは甘いかもしれませんよ。
サンプソン社長が言っているのは、いくら英語が上手に話せたとしても、
中身がないのでは採用されないという、当たり前と言えば当たり前の現実です。
英語を使えれば世界が格段に広がるのは事実。
そこで何をやるか。
そのためにはどういう勉強や経験が必要か。
英語は最終目的ではなく、目的達成のための手段であるはずです。
老婆心ながら、ちゃんと中身を磨くこともお忘れなく。