お知らせ

高専生ベンチャーがコロナワクチンのネット予約をレクチャー

【最初からつまずいた私】

私が住んでいる自治体(福岡県宮若市)でも、
高齢者を対象に新型コロナウイルスワクチン接種の予約受付が始まりました。
私の家族にも高齢者の母と叔母がいて、早速、受付開始初日(5/10)に
専用Webサイトにアクセスしました。
案の定、受付の電話には一向につながりませんでした。

幸いWebサイトはダウンしているようなことはありませんでしたが、
最初の認証の段階でいきなりつまずきました。
個人に割り振られた接種券番号と、生年月日を入力したところ、
何度やってもエラーになるのです。
私はすぐに何らかのシステムトラブルだろうと思い、
半ば呆れながら、気長にやるしかないかと諦めかけました。

しかし、そこで思いついたのが、接種券番号のケタ数。
送られてきた接種券には、ご丁寧に、
「〇〇様の接種券番号は123456です」とシールが貼ってありました。
当然その番号を入力したのですが、実は、
「0000123456」と入力しなければならなかったのです。

確かに接種券本体には「0000123456」と記載してあり、
後でWebサイトの説明ぺージを確認したら、
「接種券番号(10桁)を入力」と書いてあります。
私の早とちりと言われればその通りなんですが、
でも、これは混乱を誘発するんじゃないかなと思いました。

わざわざ目立つようにシールまで貼って接種券番号を知らせているのに、
なぜ「0」まで含めた入力要件通りの数字を記載していないのか、
残念ながらせっかくの親切が裏目に出ているかも……。

まあ、その後無事に予約は取れましたので、
スムーズにいっている方かもしれませんけど。

ロスカット魔人さんによる写真ACからの写真

写真AC(ロスカット魔人)

【頼もしい社会貢献志向行動力】

今最も重要な施策とも言える新型コロナウイルスワクチン接種ですが、
高齢者が対象ということもあって、サポートが必要な方も
たくさんいらっしゃるであろうことは容易に想像できます。

そんな中、長岡高専生、細木真歩さんが起業した株式会社雷神は、
コロナワクチンのネット申し込みの仕方をサポートする事業も手がけています。
雷神は、高齢者に対するIT支援や家庭教師などを主な事業内容にしていますが、
今まさに切実な課題にも取り組んでいるというわけです。
ちなみに雷神の共同代表である原洋介さんは、
長岡市が設置している「地域おこし協力隊」のメンバーで、
以前は徳山高専の先生であり、弊社社長の仕事仲間でもあります。

本欄では、テクノロジーを活用できる全国の高専生が、
地域の課題を解決していくのは、マッチングとしてすごくいいという話題や
(『地方在住の高専卒IT企業創業者が提唱する「ソフトウエアの地産地消」』)、
若いZ世代は社会貢献志向が強く、行動力もあるという話題
(『Z世代の「レジリエンス」は全世代最強!?』)を取り上げました。
雷神の取り組みは、まさにその好例と言えるでしょう。

海外で日本企業の特徴を表す略語に、「4L」、「NATO」があります。
「4L」は、Look/Listen/Learn/Leave(視察/聴講/学ぶ/去る)、
「NATO」は、北大西洋条約機構ではなく、
No Action Talk Only(行動なし 言葉だけ)という意味です。
いずれも、勉強は熱心にするけれども肝心の事業は進まない、
といった姿勢をからかったものですね。
これは企業に限らず、議論はしているんでしょうが、
目に見える成果がなかなか感じられない政官界にも言えそうです。

社会貢献志向の行動力に富んだ若者たちには、
こうした揶揄を払拭していってもらいたいと願わずにはいられません。
そのためには、「出る杭は打たれる」類のつまらない圧で邪魔しないよう、
大人たちも心しないといけませんね。

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