【外国語は役立つ、だけど嫌い】
学研教育総合研究所が、全国の高校1~3年生の男女それぞれ100人ずつ、
計600人に「高校生の日常生活・学習に関する調査」(2018年9月)を行いました。
そのなかから、いくつかランキングをご紹介します。
■将来役に立つと思う教科
1……外国語(全体28.5%、男子26.0%、女子31.0%)
2……国語(全体17.8%、男子14.0%、女子21.7%)
3……数学(全体14.0%、男子17.7%、女子10.3%)
4……家庭(全体9.7%、男子5.3%、女子14.0%)
5……情報(全体7.0%、男子10.0%、女子4.0%)
■好きな教科
1……数学(全体15.0%、男子18.0%、女子12.0%)
2……国語(全体11.3%、男子10.0%、女子12.7%)
3……地理歴史(全体10.0%、男子14.7%、女子5.3%)
4……理科(全体9.8%、男子13.3%、女子6.3%)
5……外国語(全体9.2%、男子5.0%、女子13.3%)
■嫌いな教科
1……数学(全体21.2%、男子16.7%、女子25.7%)
2……外国語(全体17.2%、男子19.0%、女子15.3%)
3……国語(全体12.5%、男子14.3%、女子10.7%)
4……地理歴史(全体8.8%、男子7.3%、女子10.3%)
5……保健体育(全体7.8%、男子7.0%、女子8.7%)
目を引くのは、外国語が将来役に立つと思っている高校生が、
男女とも2位を大きく引き離して1位という点。
グローバル化にともない外国人と交流する必要性が、
高校生にもしっかり認識されているということでしょう。
ただ反面で、外国語は嫌いな教科の2位で、
「必要だけど……」という複雑な心情が見えるようです。
長年にわたって外国語(特に英語)授業のあり方が
議論される所以と言っていいかもしれませんね。
手前ミソですが、そのあたり、弊社のような留学エージェントが
お役に立てる余地は大いにあると自負しております。
【自国の文化理解も大切】
個人的に興味深かったのは、好きな教科の3位に地理歴史、
6位に芸術(全体8.3%、男子4.3%、女子12.3%)が入っていること。
男女で差が大きいのもおもしろいですね。
ただ、将来役に立つと思うかとなると、
地理歴史は9位(全体2.7%、男子3.7%、女子1.7%)、
芸術は11位(全体2.3%、男子3.3%、女子1.3%)で、
それより下位は「その他」しかありません。
ちなみに10位は「総合的な学習の時間」
(全体2.5%、男子4.0%、女子1.0%)です。
私は、その2科目は視野を広くしてくれる絶好の教科で、
生涯通じてつき合えるものではないかと思っています。
大人になって、男女問わずはまる人が少なくないのも、
そのためではないでしょうか。
外国人とのコミュニケーションに外国語が必要なのは当然ですが、
自国の地理歴史や、芸術にあまりに疎いと、
会話が深まらないだけでなく、
思わぬ恥をかいてしまうシーンもあるかもしれません。
受験という大イベントに左右される面もあるでしょうけど、
地理歴史や芸術への興味は持ち続けてほしいものです。
決して役に立たない教科ではありませんよ。